雨のトレイルランで必要な事前準備と靴下の考え方:防水スプレーと保護クリーム

2021年にも関西で有名なイベント「キャノンボール」が行われましたが、なかなかの雨量だった様です。
2020年の「OSJ KOUMI100」でもそうでしたが、激しい雨に降られるレースの靴下選びについて質問を受けることが多いです。
先日下記記事でも大まかに雨のレースでの靴下について触れましたが、より雨の日に特化した話を掘り下げたいと思います。

雨のトレイルランでは前日のケアから準備が必要

大会当日が雨と分かっている場合、前日からできるケアがいくつかあります。
一番簡単で意外としていない人が多いのがシューズの撥水加工処理。

今では100均でも防水スプレーなど売ってますので試してください。
スプレー前にはシューズの埃や汚れを落としておかないと効果は半減しますので、シューズを洗ってから撥水加工を施しましょう。

長時間激しい雨に打たれ続け、泥水にツッコんっだりし続けると効果は薄れてしまいますが、多少の雨や水しぶきでしたら跳ね返してくれます。
何もしないよりは違います。
汚れもつきにくくなりシューズのケアも楽になるので習慣にしておくことをお勧めします。

ちなみに防水スプレーにはフッ素系とシリコン系がありますがそれぞれのメリットデメリットもお話しておきます。

-フッ素系-
細かい粒子でシューズを撥水コーティング。
通気性も保たれむれにくい。
金額は高め
※上記動画はフッ素系

-シリコン系-
シューズ表面に幕のバリアを形成。
撥水効果は高いものの通気性が悪化しムレやすい。
金額は安め

スプレーには日本製と海外製があり、海外製の方が粒子が細かくムラなく撥水加工が施せます。
ただし、粒子が細かい分空気中に舞いやすいので吸い込まないように野外でマスクなどして加工をすることをお勧めします。

次に前日から出来るケアとして、足に保護クリームを塗っておくことです。
安価なものでしたらワセリンで、専用クリームではプロテクトJ1やガーニーグーなどが有名ですね。
インナーファクトではアドベンチャーレーサー御用達のガーニーグーをお勧めさせて頂いています。

これらのクリームを前日のお風呂から上がって、もしくは布団に入る前に足指の間など足裏全体にしっかり刷り込んでおきましょう。
これは足裏に保護クリームの皮膜を定着させることが目的です。
お風呂上がりの方が足裏の角質も柔らかくなっており、クリームの浸透がよくなるのでお勧めですが素足でそのまま部屋を歩くと滑って危ないですし、床がベタベタになるので靴下を履いておきましょう。

これらの事前準備をしっかりしておくことで雨の日のトレイルで足裏トラブルを大きく減少させることができます。

やはり当日は雨・・・レース前やレース中にもケアはしっかりと!

まずは前日に行った、シューズへの防水スプレーでの撥水加工処理とシューズを履く前にもう一度足裏と指の間に保護クリームをしっかり塗り込みましょう。
ゲイターを持っている人はゲイターにも前日からシューズと同様の処置をしていたら、シューズの隙間からの雨を防いでくれます。

これらの事前準備をしっかり行いレースに向かいましょう。

短時間のレースの場合はこれだけでいいのですが、半日以上の長いレースになる場合は12時間おきくらいに保護クリームを塗り直した方が足のトラブルは軽減できます。
トップを争っていたりタイムが厳しい場合は難しいでしょうが、少しエイドなどで休憩できる余裕がある場合は保護クリームの塗り直しと靴下の履き替えをお勧めします。

雨の日の靴下の選び方は?

結論から言うとどろんこパーティーのような大雨になってしまうと靴下の機能性だけではどうにもならない、と思っています。

ただ、こういう靴下だとこういうトラブルが起こりやすい。などの自社調べの見解はあるのでご紹介していきます。

まず、靴下の厚みについてですが、靴下に厚みがあるとその分水を補水しやすいので足のふやけに繋がりやすくなります。
その反面薄手の靴下は補水率は少ないものの、薄い故に細かい泥の粒子などが靴下内部に溜まりやすくなってしまいます。

どちらの方が良い悪いと言う話ではなく、それぞれにそういった傾向があるので雨の日の練習の時から厚手薄手をそれぞれ試してみてどちらの方がストレスを感じにくく、トラブルが起こりにくいかを自分で検証しておく必要があります。

また、レース当日はなるべく水溜りやぬかるんでいるポイントは避けて足を置いていくことをお勧めします。
・・・が、これはかなり神経を使い長いレースになればなるほど面倒になって「もういいや」となってしまいます。
ですので水溜りはいいとして、泥沼のような深そうなドロドロのポイントだけでも避ける様にしましょう。

シューズ内に泥が入ってしまうほど突っ込むと、その泥が水を補水してしまいより足のトラブルを誘発してしまいます。
また、途中から晴天になった場合、泥が固まってしまいその異物感でトラブルが発生することもあります。
泥の粒子はかなり細かく、洗っても洗っても泥が出てくるほど繊維の奥の奥まで泥は絡まります。

正直な話し2020年のOSJ KOUMI100レベルのドロドロになってしまった靴下は処分することをお勧めします。
泥の粒子が残ると靴下が硬くなったり、想定よりも水を補水してしまったりと靴下の機能性は大幅に損なわれてしまいますので。

保護クリームと相性の良い靴下、悪い靴下

実は保護クリームと相性の良い靴下と、相性の悪い靴下はあります。
・・・ある様な気がしてます。

あくまでも選手の感想や個人的な見解ですが、天然繊維の靴下と保護クリームは相性がいい様に感じます。
化繊の靴下の場合は速乾性が低いせいか保護クリームと汗や雨が靴下内でネチャネチャとなり非常に気持ち悪くなります。

天然繊維ですとそういったことが少ないので、ウールやインナーファクトで使用しているラミー(苧麻)の繊維は保護クリームと相性がいいと感じています。

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