3府県を跨ぐ100mileレース~LAKE BIWA100完走レポート~

2022年10月7日(金)から開催された『LAKE BIWA100』に出場してきました。
今回で開催2回目の若い大会ですが、攻略し甲斐のあるコースと、手厚いエイドサービスを感じられる素晴らしい大会でした。
走り終わった直後は体のダメージも半端なく、次は出られないな…という気持ちでしたが、この記事を書いている時点で来年も出よう!という気持ちに変わっていますwww
そんな魅力的な大会のレポートです♪

【表彰式】向かって一番左が筆者:Photo by 佐野誠二

結果から言いますと、筆者は総合5位 30時間25分03秒でフィニッシュ!
決して得意なコースではなかったですが、その中で自分の力を出し切れたと感じています。
また、後述でも詳しく触れますが、日本の100mileレースの中でもかなり過酷な部類に入るかと思います。
参加を検討されている方、リベンジに燃えている方、もっとタイムを短縮したい方。
備忘録も含めて、筆者が実際に走ることで感じた攻略ポイント、完走に向けたアドバイスを少しでも残せればと思いブログに寄稿させていただきました。
私見が大いに含まれる内容となりますが、ご覧頂ければ幸いです。

Race profile

まずはレースの概要について触れていきます。

開催日時:2022年10月7日(金)~10月9日(日)
スタート時刻:10月7日(金)9:00~(ウェーブスタート)
制限時間:52時間
距離・累積標高:169㎞ D+10,500m
定員:300名
スタート会場:三重県菰野町 湯の山温泉 希望荘
フィニッシュ会場:滋賀県大津市 比良レークハウス

大会公式サイト:https://lakebiwa100.com/

特筆すべきはエントリー要件。
今大会は他の日本の100mileレースよりも厳格にチェックされている印象でした。
以下、要件を引用。

以下の【参加資格】及び【参加条件】すべてを満たす者
【参加資格】
● 18歳以上の者(レース開催日時点で)
● 申込時までに以下のいずれかを満たす者
❖ 2021年にLAKE BIWA 100を完走した者
❖ 2017年以降に、100マイル以上のトレイルランニングレースを完走した実績のある者
❖ UTMB 又はITRA performance indexの100Mカテゴリーの数字が450以上である者
【参加条件】
● 競技規則を遵守できること。
● 山岳保険(遭難捜索費用保障を含む)に加入していること。
● あらゆるトラブル(体調不良・怪我・天変地異・遭難等)に対して全て自己責任の下で対処できること。
● 自身でGPXファイルとGPSウォッチのナビゲーション機能、並びにスマートフォンのオフライン地図アプリを使うスキルを有しており、コースマーキングの少ないトレイルや市街地において、セルフナビゲーションで進むことが出来ること。
● 新型コロナウイルス等の感染症防止対策を遵守できること。
● 事前に配布する誓約書・メディカルチェックリストのフォームに記入し、指定の期日までにオンラインで提出出来ること。
● 大会中の連絡手段としてslackというアプリケーションを使用するため、slackアプリをインストールし、指定のチャンネルに登録出来ること。
● 大会1週間程度前に開催されるオンラインブリーフィングに必ず参加する、もしくは大会前日までにYoutubeにアップロードされたブリーフィング動画を見れること。
● 日本語もしくは英語にてコミュニケーションが可能なこと

引用:LAKE BIWA 100

中でも山岳保険、セルフナビゲーションに触れている点はコースの厳しさを表していますね。
このあとコースの部分でも触れますが、想像以上に厳しいコースでした。
参加者に対する注意喚起、山のアクティビティに対する啓蒙という点でもとても大事なことだと思います。
では気になるコースと、エイドについて紹介。

コースmap:三重県、滋賀県、京都府と3府県をまたぐ壮大なワンウェイコース
標高図:筆者は序盤の鈴鹿山脈パート、中盤の湖南アルプスパート、終盤の比叡・比良山系パートの3セクションに分けて考えました。
各エイドの案内:ビジュアルで分かりやすくまとめられています。
エイド提供物の詳細:スペシャルフードを制覇することが目標♪


出走者は261名、完走者は174名。完走率が67%でした。
制限時間が長いとはいえ、この完走率びっくりしましたね。
それぐらい過酷なレースでしたし、筆者の肌感覚ではもっと低いだろうなと思っていました。
完走率の高さは選手の皆さんの頑張りもそうですが、献身的な運営・エイドサポートのおかげかと思います。
改めて感謝ですね。
概要はこんな感じ。次はコースの解説と振り返りをしていきます。
独断と偏見にまみれた振り返りになるので、お好みで飛ばしながら見てくださいw

コース解説&振り返り

コースの解説ですが、スタートからA3余野公園までの鈴鹿山脈パート。A3余野公園~A6北白川小学校までの湖南アルプスパート、A6北白川小学校~フィニッシュまでの比叡・比良山系パートの3つに区切り、私見を絡めながら解説します。
今回レース当日は1時間雨量3~4㎜程度の雨が降り続いていました。(雨男なんです…)
それにより9時~12時の間で1時間ごとにスタートを切れる選択式のウェーブスタートが急遽導入されました。
筆者は9時スタートを選択。理由は雨脚が弱くなるメリットよりも、早い時間に鈴鹿山脈を抜けるメリットと、後ろになるにつれて足場が悪くなるというデメリットを考慮した為です。
結果的にランナーの多くは9時スタートを選択していた様子でしたので、これで良かったのかなと。
次年度以降突発的な雨の対応でどのようになるか分かりませんが、完走を目指すならなるべく早い時間でのスタートをおススメします。
後ろになればなるほど足元がスリッピーになり、進みにくくなるため体力を使い完走が難しくなる為です。
では、コースと共に振り返ります。

鈴鹿山脈パート

ポイントが2点。1点目は【脚の温存!】です。
標高図からもわかる通りギザギザアップダウンに加えて、ザレ場・ガレ場、鎖場もあれば気を抜くと滑落するような場所もあります。
一部歩行区間が決められていましたが、歩行区間以外でも走れる箇所はかなり限定されています。
トレイルで気持ちよく連続で下るという場所は正直ないですwww
無理に前を抜いていくのではなく、アップダウンに耐えながらハイキングの気持ちで進むぐらいが良いですね。
筆者も序盤は知り合った方々と雑談しながらゆっくり進んでいました。
意識していたのは心拍数。個人的な感覚ですが155を超えると中盤以降のパフォーマンスが著しく落ちるため、上げても150前後、平均すると140程度になるよう努めていました。
おしゃべりしてひどく息が乱れなければ大丈夫という感覚ですかね。

そしてもう2点目は【マーキングは要チェックや!】です。
これは後続のコースにも共通している内容ですね。
筆者はGPSウォッチのCOROSでナビゲーションしながら進んでましたが、それでも何回もロストしました…
参加者数人に話を聞きましたが大なり小なりロストはあったようです。
この区間では走って時間を稼ぐよりもマーキングを見落とさずに進む方が遥かに重要と感じました。
(ここでマーキングをチェックする癖をつけとけば、レース全体を通して役に立ちます。)
大きくコースから外れないようこまめにナビゲーションをチェックすることをお勧めします。

いやらしいぐらいギザギザです。かなり厳しい山岳地帯でした。

さて、ようやくコースの説明に入ります。
A1までのは27㎞で2800mも上ります。速い選手で5時間15分、後ろの選手は8時間以上かかる区間です。途中御在所岳に自販機がありますので水切れが怖い方は購入をお勧めします。補給食はかなり持参していたのですが、デポバッグのあるA3までの距離を考えると1500~2000kcal程度は持って走ると安心かなと。
道中は3位に入賞した長尾さん、彩の国100mileで筆者の一つ上の順位で走られていたマサシさんと一緒になり、ワイワイしながら進みました♪
この時間、めっちゃ楽しかったな~。
三重の山奥でヤバいことしてるわけですから、ちょっとした共通点でも嬉しさマシマシですよwww
少しパックで進んだのち解散となりましたが、この出会いはありがたかったです(^^♪
話は変わりますが、エイドでは大塚製薬さんのカロリーメイト、ボディメンテのゼリーや和菓子もありカロリー摂取には困らなかったです♪レースを通してカロリーメイトのゼリーだけで20個ぐらい消費しましたwww
大塚製薬様様ですね…

A1~A2区間はあっという間。つなぎの区間ぐらいのイメージでマイペース意識で走りましょう。
A2ではお味噌汁とおむすびをチャージして、出発。カロリーメイトゼリーも忘れずに♪
A2~A3は中々曲者。多くの人がここから夜間に入るかと思います。
距離はさほどでもないんですが、細かいアップダウンと痩せ尾根と鎖場の連続
マーキングを探しながらの進行も相まって、想像以上に時間がかかります。
ここで心を折られたという方も少なくないはず。A3ではスペシャルフードでカレーが振舞われます。それを楽しみに進んでいましたね…
あと危険個所にはマーキングがしてあるのですが、本当に危険ですw
気を抜いたら普通に滑落します。夜間で見にくいことに加えて経過時間、獲得標高から疲労もあるかと思いますが集中して進みましょう。

湖南アルプスパート

ここのポイントは1つ。【走れるところは走る!】です。
当たり前のことですが、平坦、下りは走りましょう。そして緩い登りをどこまで走れるか、ですね。上位を狙うなら傾斜のキツイトレイル以外は全部走るイメージ。
筆者は林道含めてゆっくりでもいいので走り続けました。傾斜のきつい区間に関しても30歩歩いたら走り出そうとか、決め事をして進みました。
最初のパートとは違う筋肉を使うため最初はそこそこ動くのですが、あまり上げすぎると最後のパートで進めなくなるので体と相談が重要ですが、基本は我慢しながら押していくことが重要かと。

見ての通りかなりフラット!序盤のフラストレーションを晴らすかのように走れます♪

さて、A3以降の振り返りです。まずA3エイドではデポバッグが受け取れるため着替えや補給食の追加が可能です。筆者は着替えずにあらかじめ分けておいたジップロック入りの補給食を取り出してデポの使用は終了。
楽しみにしていたカレーをいの一番に注文し、ものの1分で完食!おかわりも考えましたが、後続の選手のことも考えて踏みとどまり、代わりに磯部餅を二ついただきスタート。
A3~A4はほぼフラットな道の連続で、東海自然歩道とロードを何度も出入りしながら進んでいきます。
また、フラットといえども距離が28㎞もあります… 早い選手でも3時間程度かかるので補給は計画的に。あとロードでのロストにも注意が必要です。

A4に到着すると同じく広島から参加した小田さんのサポートをされていたINNER-FACTの首藤さんが!
聞くと小田さんは筆者の少し後ろにいるとのこと。スタートしてから抜いた記憶がなかったのですが、ひとつ前のエイドで入れ替わりでスタートしていた模様。
話を聞きながら親子丼を注文😋割烹と見紛う出来上がりに感嘆の極み。
ぺろりと平らげ、エイドスタッフの皆様、首藤さんに感謝の意を伝え出発。
居心地が良いのでつい長居をしてしまいがちですが、ここは我慢…

次のA5までは22㎞ほどで林道含めてほぼほぼ走り。急登と木段以外は走ったんじゃないかな?
結果的にここでも前を拾いながら順調に進行できました。
ただ、A5到着前に足の裏に鈍い痛み。
序盤の雨は上がっていましたが水たまりなどもあり足裏トラブルに繋がりそうな気配…
ということでエイド到着後足裏ケアに時間を使うことを決意。
先程のエイドでもお会いしました首藤さんw
2時間ぶりぐらいの再会ですが、やはり元気をもらえます(^^)
軽口をたたきながらここでは豚汁とおにぎり3つを頂戴しました😋
補給しながら靴下を履き替えます。ついでにガーニーグーをぬりぬり
だいぶふやけてしわが深々と入ってましたが、回復方向に向かうことを祈りながらぬりぬり♪
結果的にはその後ノントラブルでフィニッシュできました!

A5でちょけてるところ。:公式FBより引用

続いてA5~WA区間に入りますが、ここがなかなかの曲者w
20㎞で累積1000mだらーっと走った後にグッと登らされます
実はこの時後ろから1名追従してくるランナーもいて、結構メンタルに来てましたが、落とすわけにもいかないのでここの登りもプッシュ。
地味なアップダウンに体力・精神共に削られますw
WA直前は折返しのコースになっていて、ここで前との差がある程度わかります。顔色もw
ここで序盤パックで進んだマサシさんとスライド!筆者はポーカーフェイスを装いながらも、エイドまで急ぎます。サクッと補給を済ませて踵を返す。この辺りは心拍を上げても息が上がらないぐらいの体の疲れになってきており、逆に疲れを感じない状態にw
筆者はこれを某ジャンプ漫画の能力に準えて「エンペラータイム」と呼んでいます。
※ただのランナーズハイです。
先にいるであろうマサシさんを追いかけ加速、そして捕捉!会話とハイタッチを交わし、フィニッシュで会えることを祈りました。
この時ようやく入賞が狙えるなという感覚になりました。この時点で総合7位。男子6位。男性を一人抜けば入賞です。ただ欲を言うなら総合5位に入りたい。これはただの色気ですが…
そんなこんな考えていたら大文字山の下りで何回もロストwww
集中力、切れてます…

比叡・比良山系パート

最終セクションですね。ここのポイントですが【下りは走れないと思って、登りを頑張る!】ですね。ここまで登ってきてまだ…という気持ちはわからないでもないですが、正直登りはまだいいけど、下れないってところが続々出てきます。
特に比叡山超えてからA7までの区間と、蓬莱山からの一気下りのガレ場
ここは痺れましたね~www
ということで、下りで歩かざるを得ない箇所が多々出てきますので、登りを頑張った方が結果としてプラスに働くのかなと。

いよいよ最後の振り返りですね。A6に到着後、筆者はドロップバッグがないことに愕然とします。
それもそのはずA7で受け取るんだもの…
当たり前のことを普通に勘違いしていたご機嫌な脳みそは、当然ショート寸前です。
A6~A7の区間は24㎞で累積標高2000mあります。本当に目を疑いますよね…
そしてコースに出てから気付いたのですが、めちゃくちゃ眠い。
ご機嫌な要因はこれだったか…カフェイン入りのジェルをとっても効果なし
万事休す…トレイルで寝ようか、いや動かなきゃ…葛藤してるのか寝てるのか記憶もあやふや。
本当はドロップバッグにレッドブルを忍ばせていたから飲むつもりだったのに…とか訳の分からない言い訳をしながら、ネガティブな思考が無限回廊。
ただきっかけはなにか覚えていないんですが、急に眠気が飛んだ瞬間がありました。
そして訪れる「エンペラータイム」。休んだ分切り替えて前を追います。
この辺りは時間間隔がバグっているのですが、実際には3時間ぐらい経過していたと思います。
遅れた分取り戻そうと登りをプッシュ。下りは痛みをこらえてされるがままに下っていく。
そして見えてきたのはSHIGA1準優勝の小野選手
あ、動画で見たことある人だ。というミーハーな感想は置いておいて…
一瞬並走してみようかと考えました。ただ下り、上りともに辛そう。
行くなら今しかない。追いついて呼吸を整えてとかしている暇はないと判断して、激下りからの急登でかなり出力を上げて差を広げました。
そこからは鬼ごっこ。見えない距離まで引き離したものの、いつ復活するか分からない上、相手はコースをよく知っている選手。地の利がない分駆け引きはできません。
とにかく前に出て安全マージンが欲しい。恐怖と闘いながらがむしゃらにトレイルを進みました。
地獄のように長く険しいアップダウンを超え、最終エイドA7に到着。
さすがに離しただろうと腰を下ろして補給していると、やってきました小野選手www
闘志を表には出さないけれど、目は死んでいない。強い。脱帽です。
この時点で6位。前には女子1位の選手が20分前に出たとエイドの方からの情報。
よし、5位の女子1位を追い越してそのまま登りで差が詰まらなければ勝てる!と自分に言い聞かせてエイドを出発。20㎞1000mUPの極上のデザートに胸が高鳴ります。
ドロップバッグからピックしたベスパやらカフェインなんかを摂取。
プラシーボでも何でもいい、信じる者は救われてくれ。そんな気持ちで猛プッシュ。
どの山か分からないですが女子首位を独走していた板垣選手を抜きます。下れないとのこと。
女性でこの距離までずっと一人旅をしてきたのかと思うと、賞賛したい気持ちが湧いてきますが、それはフィニッシュしてから。
少し心配でしたが進めるとのことだったので、先に行かせてもらうことに。
蓬莱山山頂までは偽ピーク的な場所が何回かありましたが、もう構ってられないのでとにかくプッシュw
少しでも走れそうなら走りつつ、何回後ろを振り返ったことか…。

スマホを取り出す余裕がないので撮影いただけて感謝です( ;∀;):Photo by 佐野誠二

振り向きざま目の届く範囲には姿なし。ただ下りは苦手なガレ場
差が詰まることを覚悟して、怪我のないよう下っていく作戦に。
最悪ラストのロード勝負になれば、キロ4で走ってやろう。そんな覚悟を決めていました。
噂通りガレ場は全く走れず、なんとかステップ踏みながら下っていくのが限界。
小野選手の覇気を上空に感じながらのダウンヒルは生きた心地がしなかったですねw
最後ロードに出て、平地の直線に入る手前から恐怖のあまりキロ4ペースに上げました
500mぐらい後ろにも姿が見えないことを確認して、ようやくウィニングラン。
蚊の鳴くようなほっそい声で「やったぁ~」と独り言をつぶやき、フィニッシュへ。
いろんな出来事を思い出し、安堵に浸っていると首藤さんの姿が!
いろんな感情が爆発して爆笑しながらフィニッシュ!
総合5位 30時間25分3秒。最高の時間でした

念願の琵琶湖ダイブ!ザックごと😱 Photo by Susumu Saisyoji


そしてご機嫌な脳みそがザックをしたままダイブしろと指令を出し、着の身着のまま琵琶湖ダイブ
感謝。ジップロックに感謝…

事前準備

ここまでコースに沿った簡単な攻略と、振り返りをしてきましたがここからは事前の準備について触れていこうかと思います。
ポイントは大きく2つあると思っていて、1つがトレーニング
2つ目が進行表&補給計画です。

トレーニング編

筆者がポイントレースに向けて取組む際に、大事にしていること。
それがシミュレーションです。
如何に本番に近い環境を作り出すかというところですね。
近場であれば試走をすればいいのですが、あいにくそこまで時間やお金を割くことができないレースの方が多いかと。なのでコースの情報を仕入れて、それに対応するにはどうしたらいいのかシミュレーションして、アップデートするということをしています。
筆者の100mile経験は彩の国100mileのみですが、今回と累積は大きく変わらないのでそこに不安はありませんでした。ただ序盤脚を削られそうな山岳パートだったうえ、10月だと晴れれば30℃近くなるということも考慮しなければならず…
細かいアップダウンで歩き通す力。加えてそこそこの気温の中でも活動できる強度を知っておきたいということで、広島の低山を繋いだ縦走路の往復チャレンジを1か月前に実施しました。
結果目標には未達でしたが、ベンチマークができたので目的は達成できました。
関門ファイターの方であれば、関門時間を意識して同じぐらいの強度(距離・獲得標高)でトレーニングをしておくと精神的にプラスに働くかと思います。
※サーフェスのこともあるのでより過酷な環境を選ぶことをお勧めしますw

南アルプス2往復 | ランニング | Strava ←参考までにStravaの履歴を載せておきます。

進行表&補給計画編

100mileレースの場合長丁場で様々なアクシデントが起きることを考慮すると何時間でフィニッシュできるかイマイチ計算が立たなかったりしますよね。
ここでもシミュレーションが大事
前回大会のランナーの通過時間はリザルトに載っているケースが多いのでそれを参考に、自分と走力が近い選手の動向をチェック。他の大会でのリザルトやタイム差、UTMBのperformance indexを参照して組み立てれば大きく外れることはないかと思います。

今回のレースに向けて作った行程表。30時間を目標に傾斜をつけて作成。
IBUKIのタイムをチマチマコピペしてます…

大枠の目標タイムを決めて、区間ごとのタイムを入れていき、自身のレースタイプに沿って強弱をつける。これで大体の目安が組めます。
筆者は決めたタイムを守るためにこの表を作るのではなく、作ることでレースの中身を把握できるからこそ作ることをおススメしています。

補給計画表。デポに何を入れるかの目安にもなります。
経過時間と運動強度を考慮してカロリーを算出してます。(おおよそですが💦)

補給計画もそのためです。かかる時間が見えてくれば、必要なカロリーもおおよそ固まりますNo more,Food loss!
今回もA3までは進行表のペースを意識しながら走っていましたが、そこからはあくまでも目安
レースは生き物。順位争い、気象条件、自身の体調。感覚的な部分ではありますが、次のエイドまでどれぐらいで行けるのか目安が立てられるかそうでないかで、安心感は大きく変わると思いますので、お試しください。

まとめ

最後にまとめです。攻略ポイントは2つ。
① 序盤は無理せずマイペース→走れる区間を可能な限り走って、最後のアップダウンに備える→最後はトップ選手でもキツイ!強い気持ちを持って進む‼
② 事前のシミュレーションを大切に!コースの事、自分の走力を客観的に分析して、必要な準備をしましょう。

長々と書きましたが上記二つが大事なことかと。

大会プロデューサーの丹羽さんが伝えたかった事が凝縮された、ホスピタリティ溢れる素晴らしい大会でした。
2回目の開催でしたが前年を大きく上回る出走者、完走者もでて、今後人気の大会になること間違いなし。
改めてこのレースを走らせていただいたことに感謝しています。
この場を借りて運営、ボランティア、サポート、一緒に走ったランナーの皆さんに御礼申し上げます。

最後になりますが、この記事を読んだ方が『LAKE BIWA100』に興味を持ち、完走の一助となれば幸いです。
これまでの記述の通り過酷なレースです。だからこそ達成感、喜びも充実したものになることでしょう。
皆さんのチャレンジを応援しております。

レースの様子が分かる動画も添付しておきます♪筆者も少し写っていますw

3位になった長尾さんの「ただ走るだけの動画」:前編
「ただ走るだけの動画」:後編

P.S 今回もノーサウナでフィニッシュ… 
フィニッシュの近くにテントサウナがありましたが、歩行もままならず断念。。。
次こそはアフターサウナを決めたい…

だーまえだーまえ

だーまえ

広島生まれ、広島育ち、広島在住の33歳会社員。 アウトドアアクティビティとサウナをこよなく愛する男です。 学生時代は陸上競技で短距離を、社会人になってからはマラソンを経てトレイルランに没頭。 現在はBackyard ultraに傾倒。夢はBarkley Marathonsを完走すること。

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