限界の向こう側~Road to Last samurai~

皆さん、「Back yard ultra 」という大会をご存じですか?
聞いたことがある、という方は危ない世界に片足を突っ込んでいる可能性大です(‘Д’)
今回、私アフターサウナ前田が謎多きこの大会に参加してきましたのでレポートを書かせていただきました。
まだまだ情報の少ない大会です。参加を検討している方は是非このレポートを読んでいただき、

よ~~~く考えて頂く事をお勧めします🤣

三瓶大会のコースを走る前田。とても美しいクロカンコースでした♪
Photo by 渡部悟

Back yard ultra とはなんぞや??

ほとんどの方がご存じないと思いますので、まずは概要とルールについて説明を。

元々アメリカ発祥のこのレース。世界一過酷なレース「Barkley Marathons」のレースディレクター ラザラス・レイク氏が開催。今では50か国以上、187ものバックヤードウルトラが存在するとのこと。。。
そして世界記録は85時間。距離にして500㎞以上( ゚Д゚)
変態にもほどがありすぎる…
詳しくは公式サイトをご覧ください👇

バックヤードウルトラ ラストサムライスタンディング【Backyard Ultra Last SAMURAI Standing】

Backyard Ultraのルール
6706メートルのコースを1時間以内に走ります。
次の1時間までの残り時間が休憩時間です。
各ループは厳密に1時間毎にスタートします。
スタートする3分、2分、1分前にホイッスル音でスタート警告をします。
全ての出走者は定められたスタートエリアからスタートの合図と同時にスタートしなければいけません。
これを最後の1人が残るまで継続します。
最後にコースを1時間以内に走り切ったものが勝者となります。
ループ中にサポートを受けることは出来ません。
選手はループを終えて、次のスタートまでの間はサポートクルーによるサポートを受けることが可能です。

ABOUT | バックヤードウルトラ ラストサムライスタンディング【Backyard Ultra Last SAMURAI Standing】

なるほど。よくわからん🤔という方もいらっしゃるかとw
ものすごくざっくり説明すると、完走となる距離・時間は決まっておらず、最後の一人になるまで競技が続くレースです。

つまり最後の一人以外、全員DNF(途中棄権)となるのです( ゚Д゚)
お、恐ろしい。。。

1時間に1回6.7㎞走らなければいけませんが、余った時間の使い方は自由。
選手はサポートを2名までつけることができ、デポジットエリアを拠点に休憩や着替えなどを済ませます。
50分で走って、10分で着替えやトイレを済ませても良し。
35分で走って15分寝て、残りを補給に充てても良し。
時間の使い方は自由ですが、
1時間に6.7㎞以上走って貯金を作るということはできませんし、
どんなに速く走っても1時間でその差はリセットされ、新しいループが始まります。

1時間に6.7㎞?余裕じゃん!
いくらでも行けそうじゃん!

そう。余裕なんですよ。そう考えていた時期が私にもありました。。。
自分の走りたいペースで先に進めない、強制的区切られる時間、蓄積される疲労、
襲い来る睡魔、胃腸トラブル、朝晩の冷え込み、遮ることのできない強風、突然の雨、
数えきれない負の要素と対峙し続けなければなりません。

よく人生をマラソンに例えることがありますが、
バックヤードウルトラのほうがしっくりくるかもしれませんね(笑)
それぐらい、調子のいい時も、悪い時も体験できるレースでした。

今回日本では東京、群馬、福島、京都、島根の5か所同時開催!
筆者は広島に住んでいるため、最寄りの島根県・三瓶で行われる大会に参加しました。
三瓶大会のコースプロフィールは以下の通りです。

距離:6.7㎞ 累積標高:102m ※引用 Backyard Ultra Last Samurai Standing 2021 三瓶
コースは全てクロカンコースの芝生です。
この芝生が吉と出るか、凶と出るか🤔
写真を見て戴ければわかる通りとても美しいコースです。
三瓶山のそばで朝日、夕日、そして月と。自然の美しさを全身で感じながら走ることができたのは、このコースならでは。(自然の驚異も感じられましたwww)
興味を持った方は三瓶へ遊びに行ってみてください♪

三瓶山を横目に走る最高のコース♪
Photo by ダッカム
Backyard Ultra LSS Shimane | Strava のランニングルート、トレイル、6.8 km


それでは「Backyard Ultra Last Samurai Standing 2021 三瓶」について振り返っていきます。


レース結果

まずは結果について。

30Laps 201.2㎞ 29時間56分19秒
16人出走し、ラスト2人というところで、リタイアしました

DNFに送られる「ドンマイストラップ」

このレースでは2番手の選手のことをアシストと呼ぶのですが、
筆者はラストサムライになれず、アシストという形でレースを終えました。
DNFの理由はいくつかあるのですが、足首の痛みが限界を迎えたこと、30周目の後半はほぼ歩きと変わらないペースで、次の周回を走り切れる可能性が見えなかったこと、
なにより、相手がまだピンピンしており勝てるビジョンが見えなかったというのが一番の理由です。
いやはや、悔しいです。タイマンで負けると、こんなにも悔しいものかと。。。
(今こうしてテキストを打ち込んでいても手が震えるほどですwww)
絶対にリベンジします!!

今回筆者はサポートなしで挑みました
これまで参加してこられた方々の様子を見させてもらっていても、
サポートがある方が圧倒的に有利な印象を持つと思います。
しかし今回24時間、100mileを突破したランナーの6名中3名がノンサポート、もしくは
ほぼサポートなし、という状況でした。
実際参加するにあたって、サポートがつけられないという理由から参加を回避した方もいらっしゃるかもしれません。
後述で紹介しますが、やり方次第で快適なBackyardライフが送れますので、是非参考にしていただければ幸いです♪

それではレースのポイントを4つにまとめてみました!
一つ一つ感想を交えながらご紹介します♪

Back yard ultra 対策:練習編

皆さんは普段どんな練習をされてますか?
距離を踏む、インターバルを入れる、様々だと思います。
バックヤードウルトラの場合、個人で何時間まで走ろうという目標は立てられるものの、
「勝ち」を意識した時には適切な距離・強度の練習って設定できないんですよね。

だって、何時間、何㎞走るか分からないんですもの。。。

ですので、今回筆者は汎用性のあるポイントを鍛えることにしました。
色々考えた結果、

◎周回を回すことへの慣れ
◎路面への適応

この2点なら対策で強化できると踏んで取り組みました。
そして、具体的な練習方法は以下の通りです。

①14時間耐久! 仮想バックヤード

自宅近くの公園の東屋を拠点にして、走りながら補給テスト。

Backyard対策 14時間耐久 | ランニング | Strava

バックヤードウルトラでは1時間ごとに強制的に区切られます。
休憩時間の過ごし方をシミュレーションするために芝生の周回コースを作って
14時間ぐるぐる回るという、かなり頭の悪い練習ですw
累積標高が取れない代わりに1時間に回る距離を7.5㎞ぐらいにして強度を調整。
補給のシミュレーションを行うことでストレスのかかる部分、要する時間が見えたので、
当日の運用に活かされました♪
一番の気づきは「みかんは皮を剥いてもっていくこと」ですw
サポートなしで参加するため、補給の効率化は死活問題。
事前のシミュレーションは2時間、3時間とかでもいいのでやっておくことをお勧めします。

②実際の路面に慣れろ! 不整地ラン

デコボコ不整地ラン | ランニング | Strava

上述の仮想バックヤードも芝生でしたが、こちらは芝生&土。ただアップダウンが多いので、足さばきの練習がてら取り入れていました。
ロードを走る日でも、ついでに少しだけ芝生を走るなどして、芝生での走り方を叩き込みました。
芝生はロードに比べて力を吸われやすく、緩いスピードだと反発がなく進まないんですよね。。。
意識的に芝生を攻略するイメージを持って練習することで、本番はギャップなく走ることができました。

Back yard ultra 対策:ギア編

何時間走るか分からない競技ですから、装備も様々用意が必要です。
今回の三瓶大会では、

日中は汗ばむ陽気、日没後は止まると一気に冷える寒さ、終盤の突然の雨、前に進まないほどの強風と、

なかなか痺れる気象条件を経験しました。
そんな中、使用していたギアでこれは良かった!というものを3点ご紹介させていただきます。

①INNER-FACT ラミーソックス(5本指)

足蒸れ皆無!筆者は今回5本指のショート丈をチョイス!
履き替えることも想定して足袋型も準備していました♪

リアルガチで忖度なしに、本当に助かりました!
30時間履きっぱなしで、破れる事もなく、足の裏はまっさら、ノーダメージ!
アクシデントを1つ減らせるというのは、この長丁場では相当なメリットです。
普段のランニング、トレランから愛用させてもらっていましたが、バックヤードにおいても、
その力を発揮してくれました。
他の参加者
足のトラブルが多いという方に、自信を持ってお勧めできる一品です!

筆者おススメのラミーソックスがクーポンでお安く購入できます♪

ブログ記事割引クーポンbulss島根(10%0ff)
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なんと!

対象はラミーソックス全てです!

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②andwander light rain jacket 2

サラッと羽織れて雨風をしのげる頼りになるアウターです。

前々から人と被りたくない、デザインがかっこいいという理由で使用していた
このシェル兼レインウェアですが、大活躍でした!
三瓶は風が常に強く吹いていて、夕方以降は長袖一枚では寒い、しかし上に羽織ると暑いという状況。。。
汗冷えはマジで勘弁!なので、このシェルを着て走っていました。
脇にベンチレーションがついており、開ければ空気が循環し快適
体感温度に合わせて調節がしやすかったのがGood!
また終盤、急に雨が降ってきた際も防水仕様の為、安心して走ることができました。

③山と道 Alpha Haramaki

裏起毛で保温力抜群!汗をかいても不快感もなくGood!

筆者は普段のランでもおなかが痛くなることが多いのですが、
今回のレースにおいては絶対にOPP(おなかピーピー)を起こしたくなかったので、
急遽一週間前にメルカリで買いました(笑)
マジで買っておいてよかったです。おなかの冷え皆無。
風を通さないという安心感がBackyard QOLを爆上げしてくれました。
今回は使用せずでしたが、カイロを入れることもできるため、寒い日の練習や、登山では重宝すると思います。

以上3つ挙げさせてもらいました。
普段の練習や、登山などでも使えるアイテムですので参考にしていただければ幸いです♪

Back yard ultra 対策:デポジットエリア・ループサイクル編

先述の通り、筆者は今回サポートなしで参加しました。
全てセルフで切り盛りしなければならないのですが、まずはデポジットエリアについてお話します。
今回三瓶大会では、選手1人に対して3m×3mの区画が用意されました。
区画の場所は受付時に抽選で決定。決まったデポジットエリアに、各自テントなどを設営し、
荷物を持ち込んで各々の拠点を作っていました。

会場の様子。ワンタッチテントに風防をつけてサポートもゆったり過ごせる体制を作っている方が多かった印象。

筆者は普段キャンプで使用しているスノーピークのテントを持っていき、展開しました。
もともと、一人では設営が難しいので、現地でどなたかにお手伝いをお願いしようというノープラン(笑)
ありがたいことに、広島から応援に駆けつけてくださった、
みんなのアイドルINNER-FACTの首藤さんにご協力いただき設営完了♪一人だと設営しきらなかったかも…
はやくもサポートの重要性を痛感することに(笑)

それでは筆者のデポジットエリアを公開!刮目せよ!

題名:小綺麗なホー〇レスハウス(笑)
テーブルとラックを用意して補給食・飲み物などを並べてます。
ピンクのマットを中心に動かずともすべてが完結する、
パーフェクトずぼらスタイル☆
着替えが多くなることを予想し、100均の物干しロープを活用して簡易クローゼット作成
シューズは4足持参。ほとんどALTRAとHOKAで走りました。

知り合いから、賞賛と愛のある蔑称をたくさんいただきました(笑)
普段のキャンプスキルが活かされてよかったです。
気を付けたのはレイアウト!
拠点に帰ったらとにかく動く範囲が少なくなるよう意識しました。
補給・着替え・マッサージ一歩も動かず完結できましたwww

さて、このデポジットエリアを使いながらどのようなループサイクルだったか説明します。
筆者は今回50分でコースを走り、10分休憩する、という回し方を意識していました。
実際にはコースと、デポジットエリアが少し離れていましたので、それぞれ1分づつ移動に時間がかかるイメージでした。ですので、実際の休憩時間は8分
この8分の使い方を3パターンご紹介します。

①補給メインパターン:補給5分+リラックス&ストレッチ3分

補給に重きを置くパターン。3時間に1回の頻度。温かいスープやご飯ものを食べて、その後寝転んでマッサージガンやフォームローラーでゴロゴロしていました。眠れないですが目をつむるだけでも少しスッキリします。

②トイレパターン:トイレ3~4分+補給or着替え3分+移動してストレッチ

お手洗いに行って帰ってで、大体3、4分ぐらい。頻度としては3時間から4時間に1回程度。
デポジットエリアで着替えるか、寝転びながら簡単に補給し、スタート地点でストレッチをしながらスタートを待ちました。
トイレ大の時は、気持ち早めにコースを走り終わり、いの一番に個室に駆け込んでいました(笑)
個室の数が限られているので、争奪戦にならないようタイミングを見計らうことも重要です…

③睡眠パターン:補給2分+睡眠(目を閉じてじっとしている)6分

後半頻度が増えてくるのがこのパターン。帰ってくるなり寝転んで、食べながらぼーっとして、
その後ストレッチなしで寝る態勢に入ります。
筆者は今回寝ることはありませんでしたが、この休むという行為が大事かなと思っています。

この3つをメインのパターンとして体調を見ながら組み合わせて走っていました。
個人によって好みと、合う合わないがあると思います。最初の10時間ぐらいで自分に合うパターンを確立できるかが鍵になります。

Back yard ultra 対策:走り方編

平均ペースだけ見ると、50分で帰ってくるなら7分30秒/km。
めちゃくちゃスローペースですよね。
このペースで進んでいく際にどんなことを意識していたのかお伝えしたいと思います。
ポイントは3つ!

①目指せプリウス!ハイブリット走法!

はい。ふざけているわけではないんです。この通りなんですw
三瓶のコースは大きな登りがない分、細かなアップダウンがたくさんあります。
全部走れてしまうんですが、ぶっ通しで走ると脚にダメージがたまりやすくなります。
普段なら余裕で走っている登りも歩く。下りも体が浮かないように小股で。燃費を意識!
歩きと走りのハイブリッド走法。加えて芝生は反発しないので、摺り足のような走り方を筆者は心がけていました。
静音性もプリウスのごとく。。。

登りはみんなで歩いていました。
Photo by ダッカム

②蔑まれても気にしない、私は金魚のフンです。。。

練習でも、レースでもそうですが集団の先頭を走るのは疲れますよね…
しかも三瓶大会は強風という環境下。勝ちを目指すなら風よけを意識しましょう。
筆者は後ろについて走るだけで、精神的・肉体的にはかなり楽に感じました
とは言っても上り下りで自分のペースがあると思います。集団にポジションを置きつつも、自分のペースで動けるだけの周りとの距離を空けておくとストレスが少ないかと思います。

集団の後ろにいる前田。一蓮托生。仲間意識が芽生えています。
Photo by 渡部悟

③人間万事塞翁が馬。

筆者はバックヤードウルトラを走っていて、調子の浮き沈みを何度も経験しました。
夜明けはみんな元気になって、ペースも上がりがち。その後足の痛みが出る人もいれば、
胃腸トラブルで走れなくなる人もいました。
筆者も100mile目前の24ループ目。足首の痛みが限界まで達し、走れなくなりました。
ここまで来て、ダメかもしれない、けど歩きのスピードは上げられるし、脚もまだ残っている。
そんな思いで歩みを止めず動いていたら、急に痛みを感じなくなる瞬間がありました。
その後、無事に100mile達成。25ループ目はペースも上がり、万能感に溢れていました。
このように、どうしようもなく走れないような状況でも、事態が好転する可能性を秘めているのが
バックヤードウルトラの面白いところ。

その光明を掴むためにも一喜一憂せずに、淡々と進んでいく。そんなメンタルが求められます。
筆者は結構浮き沈みがありました。。。次回への課題ですね。

100mile超えて調子が良くなり爆走する前田。
Photo by 渡部悟

Back yard ultra の魅力とは…

ここまで、筆者がバックヤードウルトラを戦う上で準備し、考え、実践したことをつらつらと書かせていただきました。
最後にバックヤードウルトラという競技の魅力について、書きたいと思ったのですが、残念ながら

言語化できない。。

というのが本音です。
アシストとしてDNFで終了して、絶対にリベンジしたい。次は勝ちたい
次回も必ず出場しようと決めているんですが、
これまでに体験したどのモチベーションとも違うんです。
何が心を突き動かしているのか、イマイチ整理できてません…
これが、

Back yard ultra の呪縛なのですね…

走りたいという欲求というよりは、
使命感に近いかもしれませんwww
まだ終わって日が浅いので、走りながら整理していこうと思います( ;∀;)

ここまで読んでなお、Back yard ultra に参加してみたいというあなた!
こっち側の世界へようこそ( ̄ー ̄)ニヤリ

限界の扉をたたき、自分を変えるきっかけに出会えるはずです。

バックヤードウルトラに参加するにあたり、目指す目標やゴールは違うと思いますが、
その時間を多くの人と共有できたことは、筆者にとってはかけがえのない財産です。

走るのではなく、サポートや、応援でもいいです。
一人でも多くの方がこの競技に興味を持ってくださり、
盛り上がっていくことを期待しています。

最後にこの大会で関わったすべての方に感謝申し上げます。
またどこかでお会いしましょう。

コース横で放牧されていた牛さん。みんなの癒しでした💖
Photo by 渡部悟

PS.今回もノーサウナでフィニッシュ…
環境面、体調面を揃えることが難しい…
いつになればアフターサウナできるのか…

アフターサウナ前田アフターサウナ前田

アフターサウナ前田

広島生まれ、広島育ち、広島在住の31歳会社員。 アウトドアアクティビティとサウナをこよなく愛する男です。 学生時代は陸上競技で短距離を、社会人になってからはマラソン、そしてトレイルランに没頭。 トレラン×サウナの文化を広げるべく、「トレランアフターサウナ」のTシャツを着て各地に出没しています。

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