昨今エコの観点からプラスチックやビニールの使用を削減する取り組みが多くなってきました。
僕もよく利用するスターバックスもほぼほぼストローが紙製になり、スーパーでもビニール袋が有料化されたりと。
個人的には、付属梱包物よりメインのカップやプラ容器を変えた方が良いのでは?というツッコミもありますが、プラやビニールがコスト的にも安く紙製品は一気に金額も上がるので企業もそう簡単には着手できないですよね。
では、INNER-FACT的にはどんな環境配備ができるかなと考えました。
INNER-FACTの中で一番多くの化石燃料を使っている資材はパッケージです。
いちおここにも「再利用を推奨する」という考えは有り、HPや販売時に再利用をお勧めしています。
ただ、複数回リピート購入頂くお客様が多い中、このパッケージをそんなに使い回すことも無いでしょうし、多くのリピートユーザーはそのまま破棄しているはず。
と言うことで、ここに疑問を持って取り組んでいく必要があると考えました。
最初に思いついたのは紙製のパッケージ。
正直コストは既存のパッケージの1.5倍くらいに膨らむので会社的には「うむむむ・・・」なのですが、気づいているのに行動しないのは嫌なので色々とパッケージのデザインや紙の素材を調べていきました。
元々造形美や物質の質感などにこだわるのは好きなので、いっそのこと気合いを入れた紙製パッケージにしよう!と楽しみつつ色々とサンプルを作成しました。
せっかくだから紙がどうやって作られているかも調べてみようと図書館に行ったり、紙のメーカーに問い合わせていく中で・・・「おや?紙も作る工程で漂白したりと色々と環境負荷がかかる事も多いな」と思うように。
人間の生産活動の中で一切の環境負荷を排除することはできないけど、今回パッケージを変えようと思った根本には「環境配備」であって「イケてるパッケージにすること」では無いはず。
振り出しに戻る。
そんな時、いつもTwitterで有益情報を発信している羽田さん(Twitterアカウント@hada_tomohiro)がこんな呟きをしているのを目にする。
取り組みとしては素晴らしいけどn=24円の商品&資源量少ないアカマツでどれくらいの販売数を目指すのか知りたい
— ハダ|材木屋トレラン猟師 (@hada_tomohiro) September 6, 2020
・日本伝統の包装材、経木(きょうぎ)
・マツ枯れで木材利用しにくい長野のアカマツを利用
・調湿抗菌作用に加え、香りや美しい木目楽しむ
・20枚入480円→1枚24円https://t.co/aswcJWlIay
INNER-FACTを立ち上げる以前からカンナ屑や経木(きょうぎ)をパッケージや緩衝材に使えないかな?と考えていたことがあり、その案を再構築する事に。
調べると意外と簡単に経木のパッケージは着手可能なことがわかった。
ただ、羽田さんが書いているように資源量の問題もあるので本当にこれが環境配備という側面で有効な手段なのかはまだ100%の自信は無い。
ただ、100%の確証を得るまで動かないとなるとその方が色んな意味でマイナスになる事は過去の経験でも知っているので、やりながら学び、修正して行こう。
という事で、早速経木を取り寄せ実際に使ってみた。
うん。
シンプルで好き。
ロゴマークくらい入れた方がいいかな??
でも、ロゴを一個一個入れていくのは流石に作業負担が大きい。
だってINNER-FACTは首藤しかいないからやれる事は限られてる。
まずはユーザーの方々の反応を見て問題がなければ、経木の出荷時にロゴの焼印か何か入れてオリジナルにしよう。
ちなみに、裏面にはちゃんと製品情報は載せてます。
端的に言うと経木は木を薄くスライスしたもの。
それ以外に特別な加工を施していないので心地よい木の香りがします。
ただ、木目に沿って衝撃をあたえると簡単に裂けたり割れたりします。
なので、配送途中で割れたりしないかが心配。
ちょっとだけ宣伝ですが、10月中旬から新しいソックスを発売します。
そのパッケージにこの経木が使えないかと考えているので、アンバサダーの方々やサポート選手の方々にサンプルをお送りし、早速写真と同じ状態で送ってみました。
これで届いたときに経木が割れたりしてなければ採用したいと思います。
最後に、経木は日本特有の伝統技術です。
昔はお肉やお魚もこれに包まれて販売されており、高い殺菌効果と消臭効果が備わっているので食材の梱包資材としては最適なのです。
この経木の技術は需要の縮小から徐々に失われつつあります。
これから化石燃料素材の減少が進められていく中で、経木の有効性は再度見直されていくべきものでは無いのか?と思っています。
少しでもINNER-FACTのパッケージから経木の良さに気づいてくれる人が増え、需要拡大に繋がり、技術継承されると嬉しく思います。
ただ、経木も木材という環境資源を使っている事には変わりないので、持続可能性をしっかり吟味しつつ判断していきたいと思います。
あ、肝心なことが最後になりましたが、INNER-FACTの公式オンラインストアで靴下をご購入いただく際にパッケージを「通常タイプ」と「経木タイプ」のいずれか選択できるようにしたいと思います。
初めて購入頂く方には通常のタイプを、リピーターの方で「パッケージいらないよ」と言う方は経木タイプをお選びいただければと思います。
そのシステムは近日中に作りたいと思います。
それでは、また。
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