7年ぶりにハセツネCUPに出場してきました。
あまりにも久しぶりすぎてどのように走るかわからず、自分が過去に書いたハセツネ攻略法の記事を読んで出場しました。
結果
9時間21分35秒 総合13位 年代別4位
欲を言えば、もう少し上の順位、記録を狙いたかったのですが、今の力は出し切れたと思いますので、ある程度納得いくレースとなりました。
レースを迎えるにあたっての目標いつも目標は3種類です。
- A目標=全てがうまくいき大満足
8時間切り 総合入賞 できれば5位以内(自分の最高順位の更新) - B目標=まあ納得できる
自分の記録の範囲内でゴール(9時間10分) 年代別入賞 - C目標=絶対達成しておきたい
最低限怪我なく完走
今回はB目標を達成できましたので納得です。
しかし細かいミスや想定外なことがあり、来年以降もし出場するなら改善したいと思います。
読んでくださる皆様の参考になればと思います。
目次
スタート~第一関門浅間峠22.4km
3時間11分19秒 62位
距離変更に伴う影響
その1
入山峠で直進して、小刻みなアップダウンのシングルトラックに向かうところが、伐採作業のためにロード+急な上り坂に変更となりました。
ロードは、約3キロあったかと思いますが、気持ちよく走れすぎてしまい、オーバーペースにしたくなくても、オーバーペースにさせられてしまいます。
さらにロードで気持ちよく走ったと思ったら、絶対に走れない急登が待ち受けており、3キロ伸びた以上のダメージを負うことになりました。
ダメージは走り終わってから感じたことなので、来年以降、同じコースであるならば、初めて変更後コースを走る人よりもアドバンテージが取れるのではないかと思います。
その2
第一関門浅間峠までは、2時間半をちょっと超える程度で通過すれば、総合タイムで8時間を狙えます。
ちなみに区間ごとで言うと、2.5h-2.5h-2h-1hで合計8時間です。
しかしこの3キロがプラスされたせいで時間が余計にかかってしまうことになりました。
時間がかかる事はわかってはいるけれども、できれば8時間切りを狙いたい、そんな欲求を断ち切るので必死でした。
今回多少なりともペース配分がうまくいったのは、早々に『8時間切りは厳しい、焦らず、自分の得意とする最終区間までなるべく温存しよう』と気持ちを切り替えられたことが大きいです。
順位も記録も追ってしまうと大抵失敗します。
『浅間峠でこんなに頑張ってるのにこんな時間かかってるのか』と精神的なダメージを負わないように注意しましょう。
まぁ距離が伸びてるからこんなもんか、仕方ないなぁ位に切り替えられると良いかと思います。
その3
ハセツネ名物の細かなアップダウンで、『下り切ってから勢いをつけて登れる』箇所がこのロード区間により減りました。
今までのコースであれば、気持ちよく走り下ってきた勢いを使って、ブランコのように次の登りも楽に走って登れていました。
この走り方をすると、累積標高の割にペースが速くなるので気持ち的にも楽になりましたが、コース変更によりこの走り方ができる箇所が減りました。
第一関門浅間峠~第二関門月夜見駐車場39.6km
5時間58分32秒
33位
気圧の変化
これはハセツネのレジェンドランナーから教えていただいたことなのですが、今回台風が近づいて気圧が低くなっていたようです。
そのためにいつもよりも酸素が薄くなり、三頭山の標高1500メートルが標高2000メートルと同じ状況になっていたのではないか、ということです。
三頭山まで基本は登り、酸素は薄くなるばかり、体が動かない状態になっていきました。
タイムを削っていきたくても、なかなかペースが上がらない状態で、我慢我慢のレースとなりました。
この状況にうまく対処できるのは、普段から高地トレーニングや低酸素質で体を動かすことに慣れているランナーだったかと思います。
実際入賞者には富士山付近で練習されている方々もいました。
気温と湿度
スタート前は少し涼しくも感じたのですが、実際走り出してみると、山の中は風が通り抜けないため暑く感じられました。
さらに前日の雨の影響で湿度が高く、余計に汗が乾きにくく、体温が下がらないため、脱水や胃腸障害に見舞われた方もたくさんいました。
私は今回多めに2.1リットルの水分を持っていきましたが、月夜見駐車場手前4キロで全部飲み切りました。
ハイドレーションなので残量が見えません。
出なくなって『あ、なくなったんだな』と気づきました。
2.5リットル持っていってもよかったですが、それはそれでかなり重量がかさみ走るペースに影響が出るので難しいところです。
私がもし同じ状況で、この気象条件がわかった状態でスタートするのであれば、同じ2.1リットルを、少しずつ少しずつ飲むようにします。
目安は、天気予報で気温25度。
25℃を超えていたら記録狙いではなく、自分のペースで堅実なラップを刻むのが望ましいです。
今回予報では26℃でしたので、スタート前の涼しさが意外に感じたのですが、『涼しいしこれならいけるじゃん』と勘違いしなくてよかったです。
第二関門月夜見~第三関門長尾平53.2km
8時間16分04秒
15位
補給について
小さい栗饅頭×2 ポカリ300ml コーラ300ml おいエナ×3 アミノバイタルジェル×2 の約2000カロリーを持ちました。
結果は足りませんでした。
後半、約3時間をジェル2つ(200Kcal)で行動しなければならなくなり、あえてペースを落としました。
エイドがないハセツネなので『補給は多めに』という当たり前のことができていなかったので、苦しいレースになりました。
おいエナは、1パックでジェル5つ分のエネルギーが入っているのですが、飲みやすくておいしいためにジュースみたいに飲めてしまいました。
ジェル一つのつもりで飲んだのに半分以上飲んでしまっていて、『もうこんなに減ってる』と精神的ダメージがきました。
美味しくて飲めてしまう事は良いことなので、これからはもう一つ余分に持つとか、パッケージにマジックで線を書いて飲み過ぎに注意するとか、工夫が必要かと思います。
またジンジャー味を初めて飲んだのですが、辛さのパンチがあり、ジンジャーエール好きにはたまりません。
刺激があるので眠気にも効きそうです。
100マイルレース後半に使ってみたいですね。
ジェルが足りないことに月夜見前で気づき、唯一の補給はすべてポカリにしました。
ポカリ1.5lで400Kcal、これは貴重なエネルギー源となりました。
顔は能面に
ハセツネは出場人数が多く、知り合いもたくさんいます。
そのため走っていても話をしたりされたりがたくさんあります。
また、抜いたり抜かれたり、抜いたら逆に抜き返されたり、などたくさんあります。
その度に気持ちを上げ下げしていたら精神的にも参ってしまいます。
知り合いに声をかけられて元気をいただくこともありますが極力、気持ちを上下させずに淡々と進むことを心がけました。
コツは、表情を能面のようにすることです。
『顔に出さない』ようにすれば心も乱れません。
抜いても『よっしゃー』と思わず、抜かれても『くっそー』とならずに、とにかく淡々と。
ミドル~ロングトレイルでは大切かと思います。
ストックの考察走れるコースのハセツネであっても、ストックがうまく使える方であれば、使ったほうがいいと思います。
たくさんのランナーを抜きましたが、ストックを使っているランナーほど、なかなか追いつかず、抜いたとしてもなかなか引き離すことができませんでした。
登りはもちろんストックのおかげで速いのですが、下りでも上りで脚の筋肉を使わない分、速く下っていける印象です。
距離も伸びて年々暑くなるタフなハセツネです。
来年に向けて1年間ストックを練習する、その価値は十分にあるのではないかと思います。
私も、もしストックの練習がうまくいけばの話ですが、浅間峠から長尾平までの大きく登って大きく下る区間については、ストックを使って脚の筋力を貯めながらでもこれまでと同ペースで行けるのであれば、最後の区間でさらにタイムを伸ばせるのではないかと感じました。
欠点は、山に行かなければストックの練習ができないのと、ストックを使ったせいで強度が上がらず、上手くなるまでへたくそなので、強度が上げられない可能性があります。
このようにせっかくの山練習の質が下がってしまいかねません。
すぐに上手くなってしまえば、練習の質も上がると思うんですけどね。
難しいところです。
2日連続で山に行ける時などは、1日目に峠走で足を使い切るような練習をし、2日目はストックを使って、脚が終わっていてもストックの力で登っていける、そんな練習ができれば理想ですね。
そうするとトータルの練習量も増えるので。
時間がたくさんあればの話ですが。
第三関門長尾平~フィニッシュフレア五日市65.6km
9時間21分26秒(IBUKI速報値)
13位
区間タイム65分11秒(多分全体1位)
やっぱりハンドライト
ラストの区間は自称末脚トレイルランナーにとっては勝負の区間。
この約12kmを走り倒すために、これでもかと脚力を温存してきました。
ここからは『ガンガン行こうぜ』。
しかしペースが上がりません。
霧が出ていたためです。
ペースを上げたいのに前が見えず、気付けば登り返し。
『下りで速いピッチを刻んでリズムを作り、そのまま一気にフィニッシュへ、と思っていたのに霧かよ』と今レース1番の凹み具合。
しかし気を抜けば吹っ飛んでいくスピードで走っていることは確かです。
手に持っていたハンドライト(レッドレンザーMT10)様を頼りに視界1mの恐怖を振り払いながらできる限りのスピードを出しました。
ストックを持つとハンドライトを持てませんが、ストックなしなら、あるいは収納してしまえばハンドライトは必須です。
私は100マイルのスピードでもハンドライトを持ちます。
見たその先をすぐに可視化したいからです。
足元、またはヘッデンの先、岩の凹凸など、ハンドライトのおかげで明確になります。
心拍計は?
ここまで心拍数は最高でも140。
前半は登りでも120台です。
6年前、信越五岳100マイルを優勝したときの心拍数よりも低いくらいです。
加齢の影響をモロに感じました。
信越でも心拍140を超えないように走りましたが、その半分以下の距離のハセツネでも同じか低い数値で走らざるを得ませんでした。
年齢が6つ上がり、最高心拍数も6回減少し、登りで引っ張れる強度も下がるため、6年前と同じペースで登るにはより追い込むことが必要になります。
第三関門までに追い込む走りは玉砕覚悟の大勝負となります。
そこまでリスクは背負えません。
必然的に平均心拍数は年齢とともに低下する=ペースも落ちる、となります。
今後どこまで加齢に抗えるか、が40代ランナーのテーマになります。
最終区間の心拍数ですが、胸の心拍ベルトが揺れて拍動と歩数が混ざってしまい、正確に測れませんでした。
もうラスト10kmでほぼ下るだけのリミッターを外した状態なので気にはなりませんでした。
まとめ
末脚は発揮してある程度差し切ることはできたものの、いかんせんペースのなかだるみが激しく、過去大会のように6位7位に入ることはできませんでした。
しかし、課題が明確になったために次につながるレースができたのではないかと思います。
ハセツネという大会が以前出場したときよりもアップデートされており、若手も増えてよりコンペティティブになっていることを感じました。
その中でも40代のランナーが総合入賞の勝負にからんで、且つその勝負を楽しんでいました。
私もできる限りの準備をして、その勝負に加わっていきたいと思います。
毎度のことながら、長文を編集&アップしてくださるインナーファクト首藤さん、こんなマニアックなものを読んでレースの度に声をかけてくださるトレイルランフリークの方々に感謝申し上げます。

コメント