【トレーニング・準備編】Big’s Backyardultraレポート Part.2

前回のPart1.ではBig’s Backyardultra2025の振り返りを綴りました。
Part2.ではレースに向けたトレーニングと準備について紹介します。
果たして参考になると言えるのか。
ニッチな内容になる事は必至ですがお付き合いいただけましたら幸いです。

前回の記事はリンクよりご確認ください。

トレーニング

バックヤードウルトラのトレーニングについてはまだ確立されていない部分がまだまだ多いです。
海外の選手のトレーニングを見ていてもスタイルはバラバラ。
一例を紹介するとオーストラリア人のバックヤーダーが著した「There is No Finish: The Backyard Ultra Story」のなかで、トップ選手の一人が深夜2時に起床して6.7km走って、また寝る。そんな非科学的なトレーニングをしているという内容も読みました。

果たしてなんの意味があるのか?
そんな問いを向けられたら回答に困りますw
それぐらいデータが揃っておらず、成長途中の競技となります。

では、どんなことを意識してトレーニングに取り組んだのか。
ログを紹介しつつ解説します。

ピリオダイゼーション

今回のBig’s Backyardultraに向けてのトレーニングは自身が参加したDEEP JAPAN ULTRA100の後から実施しました。
100mileレースの後ということもありリカバリーをしっかりしてからベースの再構築、レース特化といった具合で構成していきました。

ベースアップ、レース特化共にトレイルランニングの労組を強めに取り組んだのが特徴です。
というのも過去Big’s Backyardultraの優勝者は漏れなくトレイルランニングを主戦場としている選手ばかり。

コースもトレイルの要素を含んでいるので、トレイルを走る余裕度を上げることにフォーカスして取り組みました。
幸いベースアップに入る前のDEEP JAPAN ULTRA100では良い成績を残せたこと、夏場のトレーニングも山岳要素の強いコースで実施できたことで自信をつけられました。

レースシミュレーション

レースに向けた仕上げとして非科学的なトレーニングを実施しました。
非科学的というか、社会人辞めているとしか思えないトレーニングですねw
改めて職場環境を整えてくださる社長には感謝です!!

実施内容は単純?で

バックヤードスタイル:6.7km×6時間(実際は7km D+250m)
⇨LSD50km

https://www.strava.com/activities/15907772430

上記を7日間継続するというもの。
つまり1日あたり92km D+ 1500mを1週間継続するということです。(進次郎構文)

実施した9/20〜26の7日間の合計ログです。

トレーニングの目的は以下の通りです。

①レースの疲労感を擬似的に再現
②補給、ギアのチェック
③レースに対して自信をつける

トレーニングの中で不安要素を取り除くために、 疲労を残しすぎない範囲で取り組めるこのような形となりました。 今回、120時間と優勝を目標に掲げていたこともあり、疲労感を再現するのに一度のトレーニングでボリュームを取るのは現実的ではありません。

そのため複数日で実施することで怪我を防ぎながら、狂気に身を置くためにこのトレーニングを実施しました。

トレーニングが正しかったかどうか、結果から判断すれば間違っていたのかもしれません。
ただこのトレーニングを行ったことに後悔はありません。
これだけのボリュームを短期間に実施したことで発見できたこともたくさんありました。

特に大きな収穫だったのが回復力の向上です。
いつも診てもらっているトレーナーに上記のトレーニング後にメンテナンスをしてもらいました。
驚くべきことに大きな疲労や違和感なく、いつもより状態が良かったのですw

トレーナーもびっくりした様子でした。
エンデュランスのトレーニングを繰り返していくと回復力が上がるのはわかっていましたが、ここまでわかりやすく体感すると人間の適応力に驚かされます。

トレーニングの幅が広がったと捉え、今後の糧としていきたいと思います。

結果的に2025年9月は過去最高のボリュームを取ることができました。
走行距離:1,211km 獲得標高:25,034m
トレイルも含めてこれだけの距離・累積を詰め込めたのは自信になりました。

準備

バックヤードウルトラは準備にとても時間と労力を使うと感じています。
(日本でのレースの時は車がパンパンになるくらい荷物を持ち込む方が多いのではないでしょうかw)
逆に言えば準備がそのままレース時の対応に反映されるとも言えます。

ここではどんな準備をしてレースに臨んだのか、またサポートには何をお願いしていたのかについて記させてもらいます。

準備物

海外、アメリカでのレースのため持ち込めるものに限りがあります。
替えの効かないシューズやウェア、絶対に外せない補給食などを優先順位を考えながらキャリーケースに詰め込んでいきました。

以下リストにしたものを添付します。

日本から持参する補給食持参する補給以外の物装備系
味ごのみコットザック
おかき寝袋シューズ7足
モルテン×8レイン4着
キットカットバッテリーロングパンツ
アルフォートクッションマットTシャツ
ハニーナッツお尻ふきロンT
ブラックサンダー虫よけタイツ
味噌汁(インスタント)カイロ短パン
スープ系(フリーズドライ)ランタンソックス6足
そうめん(フリーズドライ)ジップロック手袋3組
お茶漬けのもとハンガー/洗濯紐リストゲイター3組
ボディメンテS字フックハンドボトル
速攻元気、ガッツギア薬(胃腸薬、下痢止め、眠気覚まし,ガスピタン)変態パンツ
ボディメンテサプリ系ウェストベルト2枚
速攻元気クッカーウエストバンド
ドリップコーヒーパックテングバームゲイター3枚
お米 4㎏テングソルトゼッケンベルト
緑茶パックテングローションアウター
ココアテングジンジャーダウン
のど飴Snow Peak バーナーテーピング
俺は摂取すエマージェンシーキット
腹巻
ヘッデン3組
腰ライト

上記は一例です。
Big’s Backyardultraの場合テントと3辺の横幕を準備してくれています。
それ以外は自分で準備する必要があるのですが、コンパクトにすることも可能です。
できるだけ快適に過ごそうと思うとコット、もしくはチェアは必須かなと思います。

ちなみにアメリカで購入したものは

現地で購入するもの
チェア
クーラーBOX
アウトドアストーブ
ガス缶
ブランケット
テーブル
紙コップ
紙皿
ラップ
アルミホイル
オイコス
チョコレートミルク
フルーツ類(バナナ、キウイ、みかん、ベリー系、リンゴ)
スナック菓子
パン
カップラーメン
水1ガロン×10
コーラ×5
オレンジジュース×5
オレンジジュース×5
ゼリー

持ち込めない大きなものや生鮮食品、飲料を中心に購入しています。

クーラーBOXは日中気温が上がるのであったほうがいいかなと!
安いものであれば発泡スチロールのBOXも売っているので、それを購入しておけば氷を1日維持するぐらいは問題ありません。

https://www.kroger.com/p/cryopak-26-quart-foam-cooler-white/0005924559245?fulfillment=PICKUP&searchType=default_search

逆に夜間はかなり冷え込むのでガズバーナー式のストーブがあるとサポートの負担も減らせるので余裕があれば購入をお勧めします。

https://www.walmart.com/ip/Mr-Heater-Portable-Buddy-9-000-BTU-Propane-Radiant-Space-Heater-MH9BX-New/55234301?classType=VARIANT&athbdg=L1300&from=/search

生鮮食品を購入するなら俺たちの”マルナカ”こと「Kroger」が安くてオススメです!
惣菜揃っていてフルーツがお買い得な印象があります。

食品以外のものも全て揃うのは「Walmart」ですかね。
ただ敷地が広くてお目当てのものを見つけるのが大変だったりします。
アメリカンな体型の方々がカートに乗って買い物している様子が見られてアメリカを感じられますw

サポートへお願いしていたこと

Photo by 野田 倖史郎/Projrct As Far As Possible https://www.instagram.com/afap_ultrarunning/

今回のサポートはテントに常駐してサポートしてくれる森長氏と、サポートのサポートとして私とベルさんのチームの買い出しや、食事の手配、洗濯などを担当していただきました。

まずサポートの森長氏にお願いした内容ですが以下の通りです。
1.睡眠補助
2.補給補助
3.マッサージ・鍼治療
4.装備変更補助
5.テーピング補助
6.その他

それぞれ細々やる事はあるのですが、選手によって優先順位は変わってくると思います。
私が特に重要視したのは1〜3の部分。

疲労を溜めずに長く動き続けるために上記を周回終了後のインターバル中に対処してもらい、
走っている間に4〜6の部分を準備しておいてもらう形です。

そう考えるとサポートもあまりゆっくりできる時間がないんですよね。。。
本当に申し訳なくなります。

Photo by 野田 倖史郎/Projrct As Far As Possible https://www.instagram.com/afap_ultrarunning/

上記の画像は森長氏に鍼治療をしてもらっているところ。
さすがプロ。マッサージや鍼治療で重たい体を何度も復活させてもらいました。

一方で補給や装備変更の部分の好みは事前に丁寧なすり合わせをしておくことをオススメします。
選手は補給で「何か」食べたいけどこれというものがないパターンが多いです。
なので何食べたいと聞かれても、答えられないw
というか頭が回らないw

3つ程度候補を出しておいてもらえると、その中で食べたいものを選択できるのでそうしてもらえるとありがたいです。

装備を変えるにしても、選手の当たり前とサポートの感覚がずれている事はよくあります。
夫婦ぐらいの関係性であれば言いたいことも言い合えるかと思いますが、そうでないこともあるかと。

我々でいうとマジトーンの説教が飛び出したりもしましたw

一例を挙げると
・たけのこの里を食べたいと言ったのにきのこの山を出された
・上着を着たいと言ったらハンガーにかかりファスナーが閉まったまま渡された
・用意を頼んだ食事を忘れられていた

などなど・・・

一個一個は小さなことですが積み重なり、疲労が溜まってくると選手は幼稚化してしまう傾向があります。
そして厳しい言葉を使った後に自己嫌悪に陥りながら走るw

これの繰り返しですw

サポートとはしっかり打ち合わせを行いましょう!!

続いてサポートのサポートにお願いしたことですが、簡単に言えばサポートが集中してサポートできるように雑多な事を巻き取るというイメージです。
1.食事準備(サポートも含めて)
2.買い出し(生鮮食品や氷)
3.洗濯、乾燥
4.充電

特に助かったのは買い出しを巻き取ってもらえたところ。
車を使って買い出しをサポート単体で行うと少なくとも1時間はサポートができなくなってしまうので。

安定して生鮮食品などを手に入れられる環境は選手、サポートにとってもストレス軽減されて非常にありがたかったです。
次回参加される選手には複数人のチームでサポート+1名がスーパーサブとして動けたほうが良いかと思いますので参考にしてみてください。

まとめ

Photo by 野田 倖史郎/Projrct As Far As Possible https://www.instagram.com/afap_ultrarunning/

ここまでお付き合いいただき有り難うございました!
日本はバックヤードウルトラにおいて強豪国です。
今回のBig’s Backyardultraではアメリカに次ぐ7名の選手が参加しました。
これだけの選手が揃う国はそう多くありません。

次回2027年に参加する日本選手とそのサポートの手助けになれましたら幸いです。
私はBig’s Backyardultraを最後にバックヤードウルトラに区切りをつけさせてもらいますが、この経験を次のステップに活かせればと思っています。

改めてここまで自分を成長させてくれたバックヤードウルトラに感謝しています。
今後の競技の発展を陰ながら願っています!

だーまえだーまえ

だーまえ

広島生まれ、広島育ち、広島在住のINNER FACT社員。 学生時代は陸上競技で短距離を、社会人になってからはマラソンを経てトレイルランに没頭。 好きな漫画は「BLEACH」。得意なゲームは「ポケモンスタジアム金銀」。 夢はBarkley Marathonsを完走すること。

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