関西のカリスマランナーひゃっほい太郎が開発したタンクトップ、ついに発売します。

この記事を書く私(江西)が企画した商品なので、詳しく商品紹介と解説をしていきたいと思います。
ひゃっほい太郎とは……
ウルトラトレイル、ウルトラマラソンを主戦場とし、国内難関100マイルトレイルランニングレース「彩の国100マイル」優勝、ウルトラマラソン「小江戸大江戸230km」優勝などの戦績を持つ。
公式の大会に出るだけではなく、「ダイヤモンドトレイル二往復」「大泉緑地6日間走」「SAIKOKU1000(西国三十三ヶ所逆打ち巡礼走)」などのセルフチャレンジを精力的に行う。
軽快なタンクトップ姿と優勝した際などに取る「ひゃっほいポーズ」がトレードマークになっている。
ひゃっほいタンクのコンセプト
真夏のレースで、これさえ着れば大丈夫と思えるような究極のタンクトップが欲しい(なるべく安価で)という私の切実な願望を具現化したのがこの製品です。
100マイルトレイルレースなどの過酷な状況下でいつもタンクトップを着ているひゃっほい氏に企画の意図を伝えると、彼もそのようなタンクトップを探しており、一緒に製品開発をすることになりました。
究極のタンクトップとはどういったものになるのかお互いの意見をぶつけ合いました。
「保水せず、すぐ乾く」
「汗冷えをなるべく回避したい」
「乳首はなるべく透けないほうがいい」
「ベストな着丈とは?」
「できるかぎり軽く」
「ウルトラトレイルでも耐える耐久性」
「レース中の着替えをスムーズに行える」
「ノースリーブはザックとの相性はいいが、胸が詰まって暑くなる」
「背中を開けすぎると耐久性が落ちるし、擦れの問題が起きやすい」
「カラーはもっとも熱が籠もらない白しかない」
などの数え切れないほどの意見を元にそれを実現できそうな素材を選定し、パターンを作成。
ひゃっほい太郎氏みずからフィールドテストを繰り返し、納得のできるタンクトップを製作しました。
時間のある方は、下記のリンクのポッドキャストの前半を聴いてみてください。機能性や製作過程を詳しく解説しています。
クラシックなデザイン(山下清という呪い)
ブラッシュアップしていくと、結局ベーシックな型や色(ホワイト)に収束していきます。先人の知恵は馬鹿にできません。やはり既存のデザインには深い意味があります。
このクラシックなデザインは忌避されがちです。
白いタンクトップはもれなく「山下清」に見えてしまうという呪いがあります。
私もどうにかこれを回避しつつ、快適さも失われないデザインがないか熟考しました。これを回避するのは色を変えれば簡単に解決です。うっすらとグレーにでもすればいい。しかし、白くすればするほど涼しく快適になるという事実は揺らぎません。ポケットを付けたり、ヘンリーネック風にするなどデザインを凝るにしてもコストがかさんでしまい、快適性も失われます。
過酷なトレイルランニングのレース中、私は苦しくなると、ランニング系書籍の名著「BORN TO RUN」に登場する、ある言葉を反芻します。
「苦しさを突き放すのではなく、抱きしめろ」
商品開発で悩んでいても、この言葉に答えがあることに気づきました。
山下清を忌避するのではなく、抱きしめ、しっかり直視した結果、あの服装の真意が理解できたのです。
まず最も涼しく、快適です。そしてなによりも白の肌着は安価です。
彼は見てくれを気にしません。服装でどう見られようが構わないという思考の持ち主です。だから最も安価で最も快適性があるあの服装をしています。あの服装は彼なりに合理性が詰まっており、必然です。その思想はこのタンクトップのコンセプトと共通点がありました。回避しようとしていたのはそもそも間違いで、親和性に目を向け、むしろ取り入れるべきでした。
ひゃっほいポーズのロゴ
デザインは凝らないと決めたものの、機能性を損なわないワンポイントロゴだけは入れるという方針に決まり、お馴染みのインナーファクトのロゴすぐ近くにひゃっほいポーズを配置しました。

このポーズは彩の国100マイルを優勝した際の、歓喜のひゃっほいポーズをトレースしています。

ひゃっほいポーズはやってみると理解できるのですが、もの凄くハッピーで開放的な気分になります。それもそのはずで、肩の力を抜かないとあのポーズはできないからです。
力士の土俵入りのような、すしざんまいの社長のようなあのポーズは、すべてをありのままに受け入れ、楽しもうというマインドにしてくれます。
レースで苦しくなったときは、胸にあるこのロゴを見て、ひゃっほいポーズを取ってみてください。
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